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贅沢に丸ごと1杯食べたい!ズワイガニ&毛ガニのさばき方を習ってきた

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寒い季節には、やっぱり旬のカニを食べたい!そして、いっそ豪勢に1杯丸ごと食べたい!でも、さばき方を知らない!ということで、水産物を扱うプロフェッショナル「築地市場ドットコム」の野口洋介さんに、人気のズワイガニと毛ガニのさばき方を伝授していただきました!

意外と知らない!正しい解凍のしかた

カニをオーダーすると、冷凍した状態で届くのが一般的。実は解凍のしかた一つで、美味しさが決まってくるのだそう。正しく解凍して、余すところなくカニの美味しさを満喫しましょう。
※カニの品種やサイズにより解凍方法は変わってきますが、今回は撮影に使ったズワイガニ(1kg)と毛ガニ(570g)の場合を例に説明します。

●解凍のしかた

(1)食べたい時間の約12時間前から解凍準備をスタート(目安は12時間だが、大きさによっては24時間かかる場合もあり)。まずはラップをはずし、カニの表面に付いている氷を流水で落とす。
(2)氷が溶けたら、キッチンペーパーなどで水分をふき取る。
(3)甲羅を下にしてお皿にのせ、しっかりとラップをする。
【注意点】
・カニ味噌が流れるのを防ぐため、必ず甲羅を下にした状態でお皿にのせること。
・解凍中の乾燥を防ぐため、必ずラップをすること。
(4)冷蔵庫に入れて、約12時間寝かせて解凍。
解凍しすぎないよう、時々チェックするのが大切なのだそう。

「カニの品種や大きさ、流水時の解凍状況によって時間が前後するため、時々カニの脚や腹を触って状況をチェックするようにしてください。柔らかい状態になっていることが、解凍終了の目安です。解凍し過ぎると、水分と一緒に旨み(ドリップ)も抜けてしまいます」(野口さん。以下同)。

プロ直伝!カニのさばき方

ここからは、ズワイガニ、毛ガニのさばき方を詳しくご紹介!正しくさばくことで、カニを隅々まで美味しくいただくことができるので、ぜひ覚えておきたいものです。分かりやすさを追求したため、ズワイガニと毛ガニそれぞれで解説していますが、実はどちらも手順は、ほぼ同じです…!!!

【ズワイガニ編】はこちら

【毛ガ二編】はこちら

【ズワイガニ編】

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じゃ~ん!こちらが本日の主役、ズワイガニ(1kg)。繊細で甘みのある良質な身と、見た目の美しさから「カニの女王」と呼ばれているのだそうです。さばく前に、まずはおすすめの食べ方を聞いてみました。

「解凍してそのまま食べるのが一番美味しいと思います!濃厚なカニエキスまでたっぷり味わえるのは、この食べ方ですね。500gくらいだと結構食べごたえがあるので、一人1杯食べる!という贅沢な楽しみ方もおすすめです。それ以外だと、バターソテーや焼きガニにしても美味しいですよ。くれぐれも、火は通しすぎないように注意してくださいね。また、今回のような大きいサイズは、鍋からはみ出してしまうので、お鍋には向かないかもしれません。400g前後の小ぶりなものであれば、お鍋にもいいかなと思います」

なるほど!おすすめの食べ方が分かったところで、さっそくさばいていきましょう!

●用意するもの
・カニ専用ばさみ(またはキッチンばさみ)
・お皿(または新聞紙)

まずは胴体と脚を切り離す

(1)ゴムをハサミで切り、カニを段ボールから外す。
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(2)ハサミを使い、端から脚を一本一本、胴体から切り離す。
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写真のように、関節部分にハサミを入れるのがポイント。裏表どちらを上にして切ってもOK(写真は裏)。

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これで、さばく準備が完了!いよいよ身を取り出していきます!

カニ味噌を取り出す

(3)胴体から、ふんどしを外す。
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左手の親指が触れている部分(or赤丸の部分)が、ふんどしです。

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外側にバキっと折ると外れます。

(4)甲羅を外す。
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かに味噌が流れてしまうので、必ず甲羅を下にした状態で外しましょう。

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ふんどしが付いていた部分を親指で押さえ、パカっとめくります。

(5)ガニ(エラ)を外す。
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左手で押さえている部分が、ガニ(エラ)と呼ばれる食べられないパーツです。指で外側に倒すと外れます。

(6)ふんどしの中にカニ味噌が残っていたらスプーンですくい、外した甲羅の中に入れましょう。
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(7)手で、胴体を2つに割る。ハサミで切ってもOK。
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(8)半分になった胴体に詰まったカニ味噌をスプーンですくい、外した甲羅の中へ入れる。
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カニ味噌が完成!こんな風に、甲羅をお皿にする感じで入れておきましょう。

胴体を開いて、身を取り出す

(9)胴体に残っている顔、不要な甲羅(背側・腹側)を切り落とす。
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こんなにすっきり!身だけになりました。

(10)二つに割った胴体を、それぞれ二枚に開く。
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端の脚から切っていきます。脚2本にまたがってハサミを入れるとスムーズ。

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切り込みに沿って開くと、身がびっしり!

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これで胴体部分の作業が完了!

脚を開いて、身を取り出す

ズワイガニの脚は、下のイラストのように大きく太脚(棒肉)、ラッキョウ(小関節)、ナンバン、爪先の4パーツで構成されています。A・B・Cの部位に詰まった身を、無駄なく取り出していきましょう。

※400gを下回る小ぶりなサイズの場合、ナンバン・ラッキョウの身が少なく取り出しづらい場合があります。
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(11)ラッキョウの身を取り出す。B(ラッキョウ)とC(ナンバン)をつなぐ関節にハサミで切り込みを入れ、身を引き出しましょう。
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折れ曲がる関節部分に切り込みを入れます。

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やさしく引っ張ると、こんな風に身がするりと出てきます。

(12)ナンバンの身を取り出す。D(爪先)との関節より少し下あたりに、両サイドから切り込みを入れ、身を引き出します。
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まず、片側に切り込みを入れます。

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もう一方にも同じように切り込みを入れます。

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やさしく引き出すと、美しいカニの身が出現!

(13)太脚の身を取り出す。A(太脚)の両端にハサミを入れて切り、殻をはがしましょう。
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端からハサミを入れていきます。

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ハサミを入れる場所は、殻の赤い部分と白い部分の境目。こちらに沿ってハサミを進め、端まで切っていきます。

f:id:ponparemall:20161226155635j:plain両サイドを端まで切り、上の殻をはがします。

f:id:ponparemall:20161226155636j:plainわお!身がぎっしり。美味しそう…!他の脚も同様の手順で開いていきます。

【注意】
太脚の身がしっかり詰まっていた場合、(11)(12)のように切り込みを入れてから引っ張り出すと、身が裂ける可能性が高くなります。太脚は、殻をしっかり切ってから開くのがおすすめです。
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切り込みを入れて引っ張ると…ぎっしり詰まった身がこんな風に切れてしまうことも!

(14)親爪の身を取り出す。親爪は、頭に近い一番大きなツメで、いわゆる“ハサミ”の部分。身がたっぷり詰まった部位なので、こちらもしっかり取り出していきます。まずは親爪とボンボリの間の関節に沿ってハサミを入れ、親爪を切り離しましょう。
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関節は殻と殻の間にあるので、ハサミで簡単に切り離せます。ボンボリは、親指で押さえている部位。爪先とラッキョウの間の部分を指します。

(15)太脚と同じように、両サイドにハサミを入れ、上の殻を開いてはがす。
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殻のトゲトゲは硬くて切りにくいので、その部分はずらして切りましょう。

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両サイドの殻を切ったら、上の殻を持ち上げて、パカッとはがしましょう。もう1本の親爪も開いたら、すべての作業が完了!

完成!

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ついに完成!お皿へキレイに盛り付けると、まるでお店で出てくるような美しい姿に!ああ、美味しそう…!

動画でもチェックできます!→「ズワイガニのさばき方、全部みせます!【動画】

【毛ガニ編】

f:id:ponparemall:20161226155610j:plainそしてもう一人の主役、ガチムチ派の毛ガニ(570g)です。その名のとおり、全身が短い剛毛で覆われているのが特徴。さばく前に、まずは毛ガニの魅力をうかがいました!

「毛ガニの一番の魅力は、なんと言ってもカニ味噌!濃厚でコクのある旨みは他のカニでは味わえない美味しさです。しかし、カニ肉も侮れません。見た目のいかつさからは想像できがないほどしっとり柔らかで、風味豊か。カニ味噌と一緒に、口に運んでみてください。至福のひとときが味わえるはずです。濃厚なカニエキスまでたっぷり味わっていただきたいので、解凍してそのまま食べてください!また、今回のようにサイズが大きいと鍋からはみ出してしまうので、お鍋にはおすすめできません。400g前後の小さめのものであれば、お鍋にしてもいいかなと思います」

ふむふむ。魅力が分かったところで、さっそくさばいていきましょう!

●用意するもの
・カニ専用ばさみ(またはキッチンばさみ)
・お皿(または新聞紙)
・軍手

体と脚を切り離す

(1)ゴムをハサミで切る。
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表面のトゲで手を傷めないために、軍手をして作業しましょう。

(2)ハサミを使って、脚を一本一本、胴体から切り離す。
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写真のように関節部分にハサミを入れましょう。裏表どちらを上にして切ってもOK(写真は裏)。

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さばく準備は完了!さぁ、これから身を取り出していきます!

カニ味噌を取り出す

(3)ふんどしを胴体から外す。f:id:ponparemall:20161226155648j:plain左手の親指で押さえている部分がふんどしです。

f:id:ponparemall:20161226175329j:plainバキっと外側に折ると外れます。

(4)甲羅をはがす。f:id:ponparemall:20161226155649j:plain毛ガニの最大の魅力であるカニ味噌が流れてしまわないよう、必ず甲羅を下にした状態で外しましょう。

f:id:ponparemall:20161226155650j:plainふんどしが付いていた部分を親指で押さえて、上にめくります。

(5)ガニ(エラ)を取り除く。f:id:ponparemall:20161226155651j:plain赤枠で囲んだ部分が、ガニ(エラ)と呼ばれる食べられないパーツです。

f:id:ponparemall:20161226155652j:plain写真のように、親指と人差し指で外側に引っ張ると外れます。

f:id:ponparemall:20161226155653j:plainガニを全て外すと、こんな風にすっきり。

(6)胴体を、2つに割る。f:id:ponparemall:20161226155654j:plain胴体の中心部にハサミで切り込みを入れます。

f:id:ponparemall:20161226155655j:plain切り込みに沿って、手で半分に割ります。

(7)半分に割った胴体の中のカニ味噌をスプーンですくい、外した甲羅の中へ入れる。(3)ではずしたふんどしの中にもカニ味噌が残っていたら、同じようにすくって甲羅の中へ。f:id:ponparemall:20161226155656j:plain

f:id:ponparemall:20161226155657j:plainカニ味噌が完成!甲羅をお皿にするような感じで盛り付けましょう。あぁ、贅沢!

胴体を開いて、身を取り出す

(8)胴体に残った顔、余分な甲羅(背側・腹側)を切り落とす。f:id:ponparemall:20161226155658j:plain

(9)半分に割った胴体を、それぞれ二枚に開く。f:id:ponparemall:20161226155659j:plain端の脚から切っていきます。まとめて脚2本ずつにはさみを入れるとスムーズ。

f:id:ponparemall:20161226155700j:plain切り込みに沿って開くと、ぎゅっとつまった身が出現!これで、胴体部分の作業が終了!

脚を開いて、身を取り出す

毛ガニの脚は、下のイラストのように大きく太脚(棒肉)、ラッキョウ(小関節)、ナンバン、爪先の4パーツで構成されています。A・B・Cの部位に詰まった身を、余すところなく取り出していきましょう。※400gを下回る小さめサイズの場合、ナンバン・ラッキョウの身が少なく取り出しづらい場合があります。f:id:ponparemall:20161226155709j:plain

(10)太脚の身を取り出す。A(太脚)の両端にハサミを入れて切り、殻を外しましょう。f:id:ponparemall:20161226155701j:plain太脚の外側は、カーブに沿ってハサミを進めましょう。

f:id:ponparemall:20161226155702j:plain太脚の内側は、毛が生えていない、白くて柔らかい部分にハサミを入れて端まで切っていきます。

f:id:ponparemall:20161226155703j:plain両サイドを端まで切り、上の殻を外します。他の脚も同様の手順で開いていきましょう。

毛ガニは、脚が長くないので身が少ないと持っている人も多いかもしれません。しかし!特に太脚は、身がびっしり詰まっていました。ぜひ余すところなく、美味しく食べてください!

(11)ラッキョウ・ナンバンの身を取り出す。B(ラッキョウ)とC(ナンバン)を各パーツごと、切り離しましょう。身崩れしやすい部位なので、(10)の太脚と同じように両端にハサミを入れて切り、殻を外します。※500g以下の場合は身が少ないことが多いので、みそ汁などに入れて出汁として使うのがおすすめです。B(ラッキョウ)とC(ナンバン)を各パーツごとに切り離した後、殻の片側のみをハサミで開き、そのまま味噌汁へ入れればカニ汁が楽しめます!

(12)親爪の身を取り出す。一番大きなツメである親爪には、身がたっぷり詰まっているので、こちらの身もしかり取り出しましょう。まずは親爪とボンボリの間の関節に沿ってハサミを入れ、親爪を切り離します。f:id:ponparemall:20161226155704j:plainハサミを入れる関節は、毛が生えていない部分です。ちなみに、ボンボリは、親指で押さえている部位。ここにも身が入っている場合ありです。食べましょう。

f:id:ponparemall:20161226155705j:plain両側に切り込みを入れたら、上に持ち上げてはがしましょう。もう1本の親爪も同じように開いたら、これですべての作業が完了!

完成!

f:id:ponparemall:20161226155706j:plainついに完成!うっとりするほど美しい仕上がりです。あぁ…見ているだけでよだれが…!

カニをさばくなんて難しそう…と思い込んでいましたが、野口さんの華麗な手さばきを見ていたら、自分でもできそうな気がしてきました。年に一度のカニシーズンは、ちょっぴり贅沢に一尾丸ごと買って、チャレンジしてみるのも楽しそうです。自分でさばいたカニは一段と美味しいはず!

 

(取材協力)

野口洋介【のぐち・ようすけ】

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中華料理のシェフを経て、(株)食文化へ入社。入社以来、水産物一筋。好きなカニは香箱ガニ。魚介の美味しさを多くの人に広めるために、日々奮闘中。「築地市場ドットコム」ブランド推進部 Eコマース課リーダー。

www.ponparemall.com

取材・文/熊谷麻衣子(京田クリエーション)
撮影/久保寺誠 

 

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