2024年おせち特集
おせちをきれいに盛り付けるコツ!重箱への上手な詰め方
重箱におせち料理を詰めるには、いくつかのルールがあります。各段に詰める料理の種類や、盛り付け方などです。面倒に思うかもしれませんが、やはりきれいに重箱に詰められたおせち料理には日本のお正月にふさわしい風格が漂います。
また、他のメニューと合わせて現代風に盛りつけたいという場合は、洋皿に盛り付けるのも良いでしょう。ただし、重箱に負けないように飾るには、美しく気品のある雰囲気を演出するコツが必要です。テーブルセッティングもお正月を意識してコーディネートして、料理も一層美味しく感じられるよう彩ってみましょう。
正しい重箱への詰め方
おせち料理は本来、五段重ねの重箱に盛り付けるのが正式な詰め方です。そして、五段目の重箱には何も詰めずに、空のままにしておきます。その空の部分に、今年1年で富や財産がいっぱいになりますように、との願いが込められています。
三段重ねの重箱
最近では簡素化がすすみ、三段重ねの重箱が主流になってきています。それぞれにどんなおせち料理を詰めていくのか、盛りつけ例を見ていきましょう。
一の重
黒豆、数の子、田作り、口取り(紅白かまぼこ、伊達巻、昆布巻きなど)
二の重
酢の物(紅白なます、酢蓮、たたきごぼうなど)、焼き物(ぶりやえびを焼いたものや、鶏挽き肉を甘辛味に調味して焼き上げた松風焼きなど)
三の重
煮物(筑前煮など)
詰め方のいろいろ
重箱に詰める時には、それぞれのおせち料理の位置や並べ方を工夫することで、見映えを良くします。4種を田の字型に配置する、9種をタテヨコ3つずつ並べて市松模様のようにする、重箱の4隅を均等な二等辺三角に仕切り4種と中央にできた四角い部分に1種で計5種を詰めるなどです。
また、幸せが八方に広がるように願いを込めた詰め方もあります。これは、重箱の中心から外に向かって料理を並べるスタイルで、起点となる中心を含め7種を詰められます。重箱の下2つの隅から中心に向かって帯状に2種、そのすき間の三角になった部分に1種、上部に3種です。
飾り方のアイデア
仕切りは、もともと重箱に付いているものを使うほか、さまざまなものを利用できます。もっともお正月らしいのは本物の葉蘭を使うやり方で、葉っぱを重箱の高さに合わせて折り込んで仕切りにします。笹の葉とともに殺菌効果があるので、三が日をもたせたいおせち料理の仕切りとしてピッタリです。
きれいに詰められたら、南天や松葉などを飾りましょう。南天は、葉を何枚か残したまま実の部分を切って使います。松葉はそのまま、重箱全体に散らすように飾るほか、銀杏を刺して飾るのもおすすめです。
洋皿を使った盛り付けのアイデア
重箱がなくても、おせち料理は楽しめます。直径の大きい洋皿を重箱に見立てて料理を盛り付けるのも、重箱にひけをとらないテーブルセッティングになります。その際、仕切りの代わりに、蕎麦猪口などちいさめの器を利用して盛り付けるのがおすすめです。
転がりやすい黒豆は蕎麦猪口に、少ししか食べないような珍味なら日本酒用のお猪口に入れると、便利です。しょうゆ皿、豆皿、レンゲなど、洋皿に乗るサイズのものなら何でも仕切りに活用できます。
お正月のカトラリーと食器
箸置きや銘々皿、酒器など、ふだんの食卓ではなかなか使う機会のない和食器は、ぜひお正月の食卓で活用してください。お重に詰められたおせち料理は、それを食べるための銘々皿が必要です。直径10センチ程度の小さなものを一人につき2~3枚用意したほうが、料理の味が混ざらずに楽しめます。
また、お正月の食卓ではぜひ祝い箸を使ってください。祝い箸は、杉の木で作られ、お箸の先端が両方とも細くなっています。これには、持った時に上になるほうを神さまに使っていただき、神さまと同じものを一緒に食べる、という意味が込められています。
お正月のテーブルコーディネート
テーブルコーディネートというと、難しく感じられるかもしれませんが、お正月はテーマがはっきりしているので、初めての方にも食卓をお正月らしく華やかに演出する方法をご紹介します。
紅白とゴールド
お正月の食卓に似合うカラーは、縁起の良い紅白や、繁栄の象徴でもあるゴールドです。重箱や雑煮椀のような漆器類は、黒や朱塗りが多いものです。明るい白、発色の良い赤、華やかなゴールドは、それらを引き立ててくれます。
白と赤の紙ナプキンを少しずらして重ねたら、平らなお皿の上に置き、その上に少し小さめのお皿を乗せます。金色の折り紙で鶴を折って開けば、胴の部分が箸置きになります。これだけでもお祝いの雰囲気が十分感じられるでしょう。
フラワーアレンジメント
お正月のフラワーアレンジメントにおすすめの花材は、菊、松、南天などです。食卓に飾る場合は、座った時の目線に花が来るように生けましょう。短めに切って、高さの低い器に360度全てから見えるように、ラウンド型に入れていくと、どの席からも見えるようになります。
花材だけでなく、ゴールドや紅白の水引を一緒に生け込むと、テーブルがさらに華やかになるでしょう。水引を円になるように形を整え、花と花のすき間に差し込んだり、松に引っ掛けたりします。また、ゴールドのお皿に水を張って、そこに菊の花を浮かべたり、短く切った南天を添えたりするのも、簡単なのに見映えのするアレンジメントです。
今年のお正月はワンランクアップ
おせち料理を作ったら、重箱に詰めたりきれいに盛り付けたりして、お正月の雰囲気を楽しんでください。ちょっとしたテーブルセッティングの工夫や、フラワーアレンジの仕方でも、ぐっと華やいだ食卓を演出できます。今年のお正月は、いつもよりワンランクアップした盛りつけで華やかなお正月を目指してみませんか?
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